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いま、日本人女性の16人に1人が生涯の間に乳がんにかかると言われています。今の日本の女性は昔に比べ、乳がん発症の原因とされる女性ホルモン(エストロゲン)の影響を受ける期間が長くなっています。
また、高カロリーで脂肪の多い食生活も影響していると考えられています。乳がんにかかる女性は30歳代頃から増え始め、40歳から50歳代でピークを迎えます。
30歳から64歳では乳がんが、女性のがんによる死亡原因のトップとなっており、近年は年間1万人以上の方が命を落としています。乳がんに20歳代でかかる方は少ないとはいえ、年々その罹患率は増加しています。
高濃度乳房とは乳腺の発達がよく、乳腺実質が脂肪よりも多く、マンモグラフィー検査で白く写る乳房のことです。 マンモグラフィーでは、乳腺組織や腫瘤(しこり)は白く写るため「乳腺濃度の高い人」ほど、腫瘤はみつけにくくなります。(マンモグラフィーでは石灰化した組織は写り易いのです。)
一般に乳房は4つのタイプに分類され、読影する医師は乳房内の乳腺実質の写り方によって乳腺の評価をします。
上の写真では、左から1)脂肪性乳房 2)乳腺散在乳房 3)不均一高濃度乳房 4)高濃度乳房
これらの中の3)と4)の乳腺実質の濃い人達の乳房を高濃度乳房としますが、高濃度乳房であることは病気では無く乳腺の発達や体質による写り方の違いでそのように分類されているのです。
年齢や閉経のいかんに拘らず、高濃度乳房の方の1つのデメリットとして、もし腫瘤があった場合、乳腺濃度が高い(白く写る)と乳がんの発見率が低下するのです。
さらに乳腺の発達が良い事で、乳がんのリスクが高まるとも言われています。とりわけ授乳期などは、余程乳がん健診に熟知した読影医でなければ見つけにくいのです。 マンモグラフィー検査の弱点を補う方法としてエコー検査や触診があります。
先ずは、自分の乳房が高濃度乳房であるかどうかの判断をマンモグラフィーで知って、もし高濃度であったなら何年も続けてマンモフラフィーだけで「善し」としないで、是非「エコー検査」や「触診」を受けられる事をおすすめします。
乳がんは早期発見・早期治療が非常に大切です。早期に見つけて治療すれば約90%以上が治ります。早期発見のために、セルフチェックや定期検診を受けましょう。
国は40歳以上の女性に対して、2年に1回のマンモグラフィ(乳房専用X線撮影)と視触診による乳がん検診を受診するよう指針を出し、下関でも乳がん検診の促進に力を入れています。
乳がん検診は高い専門性と技術の必要な検査です。
当クリニックでは、マンモグラフィと視触診による乳がん検診に加え、超音波検診(エコー)など、状況に応じた専門的な検査を行います。